お母さんテンパっちゃう





うだうだしていた午後…

まさかの爆弾にテンパりましたが。





キッチンへ飲み物を取りに行った時の事…

何気なくついていたTVを覗き込んでみた。

「相変わらず映り悪いよね。」

機械に弱い我々は多少の映りの悪さには寛容である。どうしようもないからだ。手は施したのだ。これ以上はどうしようもない。

「ラーメン…」

映りの悪いTVからはラーメンを食べる年輩の女性が感想を述べている。この女性は見慣れた方だ。「某番組みたいやなー」そう思いながら冷蔵庫に手を掛けた時、ふと聞き覚えのある声が…



ち ょ っ と ま て



私が彼の声を聞き間違えるだろうか?あの女性が出ていて彼の声が聞こえるなら、まごうことなく某番組なのではないか?!



私はすぐさま目と鼻の先のTVの前に飛び出す。

この緩いロン毛が彼でなくて誰だと言うのか!!!!!

「新しいですね」

見慣れた髪の触り方、両の手、指先を髪にかけそっとかき分けるあの仕草、間違いなくまるやまりゅうへいその人ではないか。

これを観た私が取り乱さない訳が無かった。

自室に駆け込みリモコンを手にしひたすらチャンネルを合わせる。早く合わせないと彼の勇姿が収められないではないか!!!!!リビングからは「かつんじゃない?」等と言い合う両親。

「かつんじゃねぇよ!まるやまだよ!」そう心で叫びながらチャンネルを合わせる手は止まらない。

が、何処にも無いのだ。リビングで映って自室で映らないなんてそんな事有り得るだろうか?まてよ、もしや先日必死で探したあの局では?!私は迷わずその局のボタンを押した。

「未熟なので」

彼だ。間違いなく彼だ。このチャンネルなら後日地元局でネットされるハズだ!!!!!そう確信した私は映りの悪い番組を最後まで拝見し、久方振りのロン毛を堪能した。



ただのOTKによる一喜一憂でした☆